神戸大学システム情報学部の入試対策|配点・合格最低点・偏差値を解説

入試制度・学部情報

こんにちは、神大研公式ブログ部です。

神戸大学システム情報学部は、2025年4月に工学部情報知能工学科を改組して誕生した、AI・データサイエンスを学ぶ新学部です。偏差値60.0は神大理系でトップクラス、そして二次試験の配点比率70%は神戸大学で最も高く、共通テスト300点・二次700点という極端な「二次勝負」の入試構造を持っています。

この記事では、大学公式データをもとに、新設1年目の入試結果を含むシステム情報学部の入試情報と、合格するための勉強法を徹底解説します。

この記事でわかること

  1. システム情報学部で学べる内容(AI・データサイエンス・スパコン)
  2. 入試科目と配点(共テ300点・二次700点の特殊構造)
  3. 合格最低点・倍率・偏差値の最新データ(大学公式)
  4. システム情報学部に向いている人・向いていない人
  5. 数学250点・理科250点を攻略する勉強法と受験戦略

学部の特徴

神戸大学システム情報学部は、六甲台キャンパスにある1学科(システム情報学科)体制の新学部です。前身は工学部情報知能工学科で、2025年4月に独立しました。AI、データサイエンス、スーパーコンピュータ、システム科学を専門的に学び、他分野と協力しながら社会課題を解決できる人材の育成を掲げています。

学びの特徴

特徴 内容
AI・データサイエンス 音声認識・画像処理など最先端のAI技術を研究
スーパーコンピュータ スパコン「富岳」のある神戸で計算科学を学べる
C³プロジェクト 学生自らサービスを制作・提供・運用する実践型授業
6年一貫教育 学部+大学院を接続し、最短6年で博士号も可能
新教育棟 2025年度に「情報価値創造教育棟」が完成。学習環境も最新

参照元:神戸大学 システム情報学部(公式サイト)

情報系人材の需要増を背景に、全国的に情報系学部の人気は過熱しています。関西の国公立でAI・データサイエンスを本格的に学べる学部として、システム情報学部は初年度から高い注目を集めました。

入試情報(配点・最低点)

入試科目と配点(前期日程)

区分 科目 配点
共通テスト 国語50・数学50・理科50・外国語50・地歴公民50・情報Ⅰ50 300点
二次試験 数学250・理科250(物理・化学)・英語200 700点
合計 1000点

入試科目と配点(後期日程)

区分 科目 配点
共通テスト 国語50・数学50・理科250・外国語150・地歴公民50・情報Ⅰ50 600点
二次試験 数学のみ400点 400点
合計 1000点

参照元:神戸大学 システム情報学部 入試科目(旺文社パスナビ)

前期の配点には2つの大きな特徴があります。

  1. 二次比率70%は神戸大学の全学部で最高。共通テストは6科目すべて50点の均等配点で、合計300点しかありません
  2. 二次の数学250点+理科250点=500点が二次全体の71%。数学と物理・化学の二次力がほぼすべてを決めます

後期は二次が数学1科目(400点)のみ。数学に絶対の自信がある受験生向けの構造です。

合格最低点(大学公式データ)

年度 日程 満点 合格最低点 得点率
2025年度 前期 1000点 646.1点 約65%
2025年度 後期 1000点 796.3点 約80%
2024年度(旧・情報知能工学科) 前期 800点 541.5点 約68%
2024年度(旧・情報知能工学科) 後期 800点 635.2点 約79%

参照元:神戸大学 令和7年度 入学試験(合格者)成績結果(公式PDF)令和6年度(公式PDF)神戸大学 入試結果(公式)

※2024年度は工学部情報知能工学科としての実績(800点満点)、2025年度からシステム情報学部(1000点満点・情報Ⅰ追加)のため、単純比較はできません。

2025年度前期の合格最低点は約65%。ただし共通テストの合格者平均は300点中241点(約80%)であり、合格者はボーダー78%前後をしっかり超えてきています。「共テ8割+二次6割強」が実際の合格者像です。

倍率(2025年度・新設初年度)

選抜 募集人員 志願者数 合格者数 倍率
前期日程 110名 402名 115名 3.4倍
後期日程 20名 347名 27名 5.5倍
学校推薦型(共テ課す) 15名 37名 15名 2.5倍
「志」選抜 5名 16名 5名 3.2倍

参照元:神戸大学 システム情報学部 入試結果(旺文社パスナビ)

前年(旧・情報知能工学科)の前期2.8倍から3.4倍に上昇。情報系人気の全国的な過熱を反映し、新設初年度から神大理系で最も競争の激しい学部の一つになりました。後期5.5倍は「数学1発勝負」に自信のある猛者が集まる激戦です。

偏差値・共通テストボーダー

日程 偏差値(河合塾) 共テボーダー
前期 60.0 78%
後期 65.0 85%

参照元:神戸大学 システム情報学部 偏差値・ボーダー(旺文社パスナビ)

前期偏差値60.0は工学部の各学科(55.0〜60.0)の最上位に並び、神大理系では医学部医学科に次ぐ水準です。「工学部から独立して入りやすくなった」ではなく、むしろ難化しているのが実態です。

共テボーダーから逆算した「二次ボーダー」

「共テで何%取れたら、二次であと何%必要か」を2025年度前期の合格最低点(646.1点)から逆算しました。

共テの取り方 共テ得点 合格最低点 逆算した二次ボーダー
ボーダー通り(78%) 234点/300点 646.1点 413点/700点(約59%
合格者平均(80%) 241点/300点 646.1点 405点/700点(約58%

共テが300点しかないため、共テで2%上下しても二次ボーダーは1%も動きません(6点/700点≒0.9%)。つまり共テ後に一喜一憂する意味が最も薄い学部で、最初から最後まで「二次の数理をどれだけ仕上げるか」の勝負です。配分例:数学・理科(各250点)で65%ずつ+英語(200点)で5割なら425点となり、二次ボーダー413点を超えます。

向いている人・向かない人

向いている人

  1. 数学・物理が得意で、二次勝負に持ち込みたい人:二次比率70%は神大最高。数理の二次力がある人には最高の配点です
  2. AI・データサイエンス・プログラミングを本気で学びたい人:スパコン「富岳」のある神戸で、学部から研究レベルの環境に触れられます
  3. 研究者・高度エンジニア志向の人:6年一貫教育で最短6年の博士号取得ルートがあります
  4. 評定平均が高い人:共テを課す学校推薦型(15名・倍率2.5倍)は一般前期より倍率が低く、狙い目です
  5. 共テで多少ミスしても諦めたくない人:共テ300点なので、1〜2科目の失敗を二次で取り返せます

向いていない人

  1. 数学・物理のどちらかに苦手意識がある人:二次の数理500点から逃げられません。同じ情報系でも私立や他大学の方式を検討すべきです
  2. 「新設だから入りやすい」と考えている人:実際は前期3.4倍・偏差値60.0と工学部より難化しています
  3. パソコンが好き=情報学部と考えている人:数学ベースの理論・アルゴリズムが中心です。ゲームやガジェット好きの延長だと入学後にギャップがあります

二次ボーダー突破の勉強法

目標は、先ほど逆算した二次ボーダー約59%を確実に超えることです。数学・理科(計500点)で65〜70%を取れば、英語は5割台でも届く計算です。神大研が推奨する参考書ルートをもとに解説します。

数学(二次250点/後期400点)── 最優先科目

神戸大学の数学は「難問を排し標準的な問題を出題」が公式方針。システム情報学部でも問題は他学部と共通のため、標準問題を完答する精度が問われます。

時期 参考書 使い方
高1・2 青チャート 例題を完璧に
高3から 黄チャート 時間がなければ黄で網羅
高3夏〜 神戸大学過去問 過去問でアウトプット→チャートで復習
直前期 過去問10年分 記述答案の完成度を上げる

頻出の微積分(数Ⅲ)・確率・証明(帰納法)を得点源に。二次250点は「1問の取りこぼしが約20〜30点の失点」を意味します。途中式・論証を省かない記述練習を毎日続けましょう。神戸大学の数学対策(文系・理系別)で参考書ルートを詳しく解説しています。

理科(二次250点・物理+化学指定)

  1. 物理:電磁気・力学を最優先。「なぜその式になるか」を説明できるレベルまで理解する
  2. 化学:理論・有機を軸に、1つの参考書でインプット→過去問でアウトプット
  3. 物理・化学とも「共テ8割・二次7割」が目標ライン

理科250点は数学と同配点です。物理に寄せて化学を放置すると、250点の半分を捨てることになります。2科目均等に仕上げる計画を立ててください。

英語(二次200点)

レベル 参考書
基礎 システム英単語(1400まで)・大岩の1番初めの英文法
中級 竹岡の英文熟考(上下)・速読英熟語
上級 ポレポレ・速読英単語上級編
直前 神戸大学過去問・英作文ハイパートレーニング

二次200点と決して軽くありません。長文3題+英作文を80分で処理するスピード勝負のため、音読による速読訓練と英作文の添削を習慣化しましょう。神戸大学の英語対策参考書ルートもあわせてご覧ください。

共通テスト(300点・全科目50点均等)

共テは全科目50点均等という珍しい構造です。国語も情報Ⅰも数学と同じ50点。つまり捨て科目を作った瞬間にボーダー78%が遠のきます。情報Ⅰは新設科目で対策情報が少ないからこそ、共テ形式の演習を12月から計画的に回しましょう。

受験戦略・勉強計画

戦略①:「共テ80%+二次63%」を数値目標にする

逆算した二次ボーダーは約58〜59%。本番のブレを見込んで+4%程度の安全マージンを乗せた二次63%(440点/700点)を目標にします。数学・理科で7割、英語で6割が現実的な配分です。共テは300点しかないため、共テの多少の失敗より二次の仕上がりがそのまま合否になります。

戦略②:学校推薦型(共テ課す)も検討する

システム情報学部には共テを課す学校推薦型選抜(募集15名)があり、2025年度の倍率は2.5倍と前期(3.4倍)より低めでした。評定平均に自信があるなら、一般前期と併行して検討する価値があります。神戸大学の推薦入試の詳細はこちら

戦略③:後期は「数学400点の1発勝負」

後期は共テ85%+二次数学のみ。数学が突出して得意でない限り、後期をあてにせず前期で決める計画を立てるべきです。

年間スケジュールの目安

時期 やること
高3春まで 数学:青チャート例題完成/英語:単語・文法完成
高3夏 数学:過去問演習開始/物理・化学:全範囲インプット完了
高3秋 神大過去問7〜10年分+記述添削/併願校過去問
12月〜共テ 共テ対策に全振り(国語・情報Ⅰ含め6科目均等に)
共テ後 二次の数学・理科を最終仕上げ。答案の完成度を高める

自習時間の設計が合否を決める

受験生の自習時間は年間約1500時間。二次比率70%の入試は、演習量がそのまま合否に直結します。「いつまでに・何を・どのレベルまで」を明確にした勉強計画と、毎週の検証サイクルを作りましょう。

FAQ(よくある質問)

Q1. 工学部とはどう違うのですか?

前身は工学部情報知能工学科で、2025年4月にシステム情報学部として独立しました。AI・データサイエンス・スパコンに特化し、6年一貫教育(最短6年で博士号)を導入している点が工学部との違いです。入試面では二次比率が70%(工学部は65%)とさらに高く、偏差値60.0は工学部各学科より上位です。

Q2. 共通テストで失敗しました。二次逆転は可能ですか?

神大で最も逆転可能性が高い学部です。共テは300点しかなく、二次700点で十分ひっくり返せます。ただし2025年度の合格者は共テ平均80%を取っており、「共テを軽視してよい」わけではありません。共テ75%前後からなら二次力次第で十分逆転圏です。

Q3. 理科は生物選択でも受験できますか?

できません。前期の二次理科は物理・化学の2科目指定です。生物選択者は、物理+選択1科目で受験できる海洋政策科学部や、物化生地から2科目の農学部を検討してください。

Q4. 推薦入試はありますか?

あります。共テを課す学校推薦型選抜(募集15名)が実施されており、2025年度は志願37名・合格15名で倍率2.5倍でした。一般前期より倍率が低く、評定平均が高い人には有力な選択肢です。

Q5. 就職・進路はどうですか?

AI・データサイエンス人材は全業界で需要が高く、IT企業・メーカー・金融・コンサルなど幅広い進路が見込まれます。大学院進学が多数派の見込みで、6年一貫教育により研究者・高度専門職へのルートも整備されています。神戸にはスパコン「富岳」や研究機関が集積しており、産学連携の環境も強みです。

Q6. 「新設だから狙い目」というのは本当ですか?

データ上は逆です。新設初年度の2025年度は前期3.4倍(前年の旧学科は2.8倍)、後期5.5倍と人気が集中しました。全国的な情報系人気の過熱もあり、今後も高い競争率が続くと考えるべきです。狙い目を探すより、二次の数理を仕上げる王道が結局最短です。

まとめ

項目 内容
設立 2025年4月(旧・工学部情報知能工学科を改組)
満点 1000点(共テ300+二次700
二次比率 70%(神大最高)・数学250+理科250+英語200
合格最低点(2025前期) 約65%(合格者の共テ平均は約80%)
偏差値/共テボーダー 60.0/78%(前期)、65.0/85%(後期)
逆算した二次ボーダー 約59%(共テがボーダー通りの場合)
倍率(2025) 前期3.4倍・後期5.5倍・推薦2.5倍
入試の性格 数理の二次力がすべて。難問なしの精度勝負

参照元:神戸大学 入試結果(公式)

システム情報学部は、神大理系最難関級でありながら、二次比率70%という構造上「数理を極めた者が勝つ」シンプルな入試です。標準問題の精度を極限まで高める1年間を設計できるかが、合否の分かれ目になります。

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